「雪の花びら」
今日は、寒い、
一日、寒い、
もう、春なのに、
そう、もう春なのに、
雪が、ゆらりゆらら、ふっている。
それは、まるで、
天の樹の枝からはずれて落ちてきた、春の花びらのようだ。
忘れはしない、
僕が若かったころを、
あんなにも、輝いていた僕を。
雪の花びらを、愛(め)でてあげよう、
僕の部屋の窓先まで、
ゆららゆらら、ひららひらら、
よくぞいらっしゃった、その雪の花びらを。
てりー